62.リフォームのトラブル
リフォーム会社とお客さまの間のトラブルをよく耳にします。リフォーム会社というのは無許可でもできますから、経験がない方が会社を始めても違法ではありません。ただ、経験がないリフォーム会社がするリフォームほど不安なことはありませんね。61頁でお話ししたユニットバスのケースなどです。
ここでは、一番多いお金のトラブルについてお話しします。たとえば、リフォーム会社に工事の依頼をするため見積りをとったところ、「100万円でできます」というので契約をしたものの、実際に工事をしてみると壁のなかの傷みがひどかった場合です。きちんとしたリフォーム会社ならば、「見積りでは100万円でしたが、実際になかを見たところ、柱もなおさなければいけないですね。それにはさらに%万円かかりますが、よろしいですか?」と、事前にお客さまに確認するはずです。
ところが、会社によっては、契約を結んだあとなので追加料金はもらえないと判断し、傷んだところを見て見ぬふりをしてそのまま工事を終了、あとで大変なことになることがあります。
また、リフォーム屋さんが追加料金の話をすると、「契約したんだから、全部で100万円でやってもらわないと困る」と、お客さまが怒ってしまい、トラブルになることもあるようです。
リフォームの場合、床や壁を剥がしてはじめて、外側から見た状態とは違って柱が傷んでいるとか、シロアリにやられているとわかることもあります。そのためにも、追加工事についてお客さまに「きちんと説明してくれる」「話し合いをしてくれる」業者さんが安心です。
余談ですが、昔の大工さんは、「壁のなかの不具合を見抜けなかった俺の目が・・・」と、プロとしての俺が悪かったという考えが強かったようです。プロ意識を高くもって、だまって柱もなおしていくような職人さんが多かったんですね。
- 2016年12月7日
- カテゴリー : 住まいの本