「住まいの本」の記事一覧

1.はじめに

東京都内とはいえ、下町情緒の香りが残る足立区で、微力ながらも皆さまの暮らしのお役に立ちたいと、父が興した浅野工務店を継いだ浅野義行です。

この街で生まれ、私を育ててくれた足立区には、深い深い愛着があります。盆踊りや町内のカラオケ大会など、地域の皆さまとのふれあいがとても心地よく、いつも皆さまの生活の匂いを感じながら駆け回っています。

住まいにかかわる仕事ということもあり、私のことを息子や親せき、近所のお兄ちゃんのように思っていただいているようです。そして私自身も、お客さまを自分の父親や母親だと思ってお仕事をさせていただいています。

私は建築の技術者ではありませんので、お客さまが「ちょっと困ったな」「使いくいんだけど、どうしよう」というとき、気軽に相談できるアドバイザー、になれれば、といつも思っています。

「工務店って敷居が高そうで行きにくい」と、ためらっていらっしゃる方。また、「一度、話を聞いてもらったら、頼まなくちゃ悪いわよね」と、相談されることにも二の足を踏んでいらっしゃる方。

あるいは、「ほかの住宅会社で見積りを取ったら3千万と言われてね。でも、知り合いがこちらで2千万で建て替えたって聞いたんだけど、本当なの?」と、直ぐにでも工事に取りかかってほしいと言われる方。

10人のお客さまがいらしたら、皆さん、ご事情が違います。

私ができることは、お客さまの立場に立って、「お客さまは、なにをご希望されているんだろう」それだけです。そして、「困っていることはなんですか?」「どうされたいですか?」と、お話をうかがいながら、さまざまな提案をさせていただいています。

工事をなさったお客さまが、「こんなによくなるんだったら、早くやっとけばよかった」「何かあっても近くだから、すぐに相談できるから安心だわ」と、しみじみおっしゃられるのを度々聞いています。

気持ちよく、安全に暮らせるようにお手伝いできることが、私の足立区への恩返しでもあると思っています。

相談したいと思いながら遠慮なさっているお客さまがいらっしゃいましたら、建て替えやリフォームについて、簡単に説明した数頁の冊子を用意しておりますので、ご請求されてみてください。また、見学会開催のチラシなどご覧になりましたら、「どんなことをしてるんだろう」と、のぞいてみてください。

そのうえで、「風呂場が寒くて寒くて、どうにかならないかしら?」「家が古くて地震が心配なんだけど」などと、お気軽にご相談にいらしてくださもちろん、ご相談を受けたり、見積りをお出ししたからといって、工事を頼まなくてはいけないことなどありませんので、安心してください。

私たちは、「はじめから一生付き合わせていただく」「ずっと親戚のようにお付き合いしていただこう」という思いで、地域の皆さまと一生のお付き合いをさせていただきたいと、願っています。

2.「老い」とうまく付き合う住まいに

今お住まいの家を、年齢に合わせた家、に変えていくというご提案です。早めの備えで、これからの長い時間を安全で快適な生活が送ることができます。

高齢化が進むなか、足立区も65歳以上の方が人口の25%を占めています(2013年現在)。現役を引退されたり、子育てをおえられて、忙しさから解放され、ホッと一息っかれていることでしょう。これまで一生懸命に働き、頑張っていらしたことでしょうから、これからの毎日をもっとのんびり暮らしていただきたいなあと、日々願いながら仕事をしています。

ご年配の方がお住まいの家の多くは、建てられてから30~40年は経っています。そのため、外壁が剥がれていたり、歩くと床がへこんだり、持ち主同様「高齢」になっています。

でも、「古いんだから仕方がない」と我慢されたり、気にはなっていても、ついつい後回しになっているのではないでしょうか。

もちろん、ものを大切にしたり、我慢したり、節約することはとても大切です。それは日本人としての誇りかもしれません。「もったいない」という言葉をつぶやきながら、今の生活の不便や不都合も我慢してしまいがちです。

「定年になったら夫婦で旅行したい」などと考えていらっしゃる方も多いかと思いますが、楽しい旅行も長くて10日間ぐらいでしょう。

住んでいらっしやる家は、毎日、毎日、生活する場所です。若いころと違って、家のなかで過ごす時間も多くなります。より快適で暮らしやすい家を、ご自分にプレゼントされてはいかがでしょう。

昭和50年代頃に建てられた家のほとんどは断熱材が入っていませんので、夏は暑く冬寒い作りになっています。ご年配の方は、よく、「夏だから暑いに決まってる」「冬なんだから、寒くて当たり前」とおっしゃいます。

でも、最近は猛暑で熱中症になられる高齢者が増えています。そんなことからも、夏の暑さを和らげ、冬は隙間風もなく暖房がよく効く家に建て替えられたら、どんなに快適で楽でしょう。もちろん光熱費の節約にもなりますから、家計の面でも安心できます。

また、私たちのからだも年齢とともに少しずつ調子の悪いところが出てきます。健康であっても、靴ひもを結ぶよりファスナー付きの靴の方が楽にはけますし、歩きにくい靴は出番が少なくなっています。「ヨイショ」「どっこいしょ」という掛け声で立ち上がることも多くなりますね。そんなとき、手すりがあれば楽に立ち上がることができます。

骨折の原因ともなりかねない段差のつまずきも、段差をなくせば安全に生活できます。いくらお掃除をしても汚れがとれないお風呂やトイレ、キッチンを前をついたりしていらっしゃいませんか。毎日毎日使う水回りは、どうしても汚れがたまっていきます。「綺麗にならない!」と苦にされていた掃除も、汚れがつきにくいものにすることで手間ひまをかけずとも済みます。

メンテナンスが必要かなと思ったとき、小さなことでも早めになおしておけば、家そのものの傷みも軽くてすみますし、家の寿命も延びます。「どうしようかなー」と気になっていても、「あっという間にm年経っちゃった」というケースが案外多いです。

でも、早く着手すれば、それだけ長い期間、快適な生活を送ることができます。
「ああ、こんなに気持ちよく過ごせるなら、もっと早くやっておけばよかった」「こんなことなら、あのときやっとけばよかった」どのお客さまも、こうおっしゃいます。
やろうと思ったとき、すぐに着手していただければ・・・と、日々感じています。

また、「わかってはいたけど、まだ我慢できるから」と、生活に支障が出てはじめて工事を依頼されるお客さまがいらっしゃいます。建て替えたり、リフォームをするとなると、壁紙の色ひとつをとっても何色にするか、材質をどれにすればいいかなど、決めることがたくさんあります。年を重ね、ご年配になってからですと、考えるのが重荷に感じられたり、体力的にも大変な思いをされているお客さまがたくさんいらっしゃいます。

そういう方たちも決まって、「もっと早くやっておけばよかった」とおっしゃいます。私自身、ご年配の方々が「面倒だな」と思われるお気持ちがわかるだけに、できるだけご負担が少なくなるように仕事を進めています。

「あのとき工事をしておけば良かった」というお客さまの声は、何度もお聞きしていますが、「あのとき工事をしなければ良かった」という声をお聞きしたことはありません。

安心・安全・快適な生活のためにも、大事な家のメンテナンスを考えていただきたいと思っています。皆さまご自身、あるいは皆さまのご両親様に快適な生活を送っていただきたいと願っています。

3.あさのの茶飲み話①

お客さまは、私の親と同年代の方が多いので、「うちの母はこうですけど」と、私が母を見て感じていることをお話しすると、「そう、そうそう、私もよ」ということがよくあります。母を含め、ご年配の方は本当に我慢強いです。

間取りが使いにくいとか、部屋のつくりが悪いなどとは思わず、全部ご自分を理由にされます。「体力が衰えたから、使いにくいし不便なんだ」 ですから、「床が抜けた!」「水漏れがしている」というような、実際に不都合が起きてはじめて、「なおすしかないか」と考えるわけです。

気づいたとき早めに工事をすれば、長い期間、快適な生活ができるのに・・・と、残念な思いがします。

4.建て替え? リフォーム? 迷ったときには

どちらにするか、すぐに決められるようなことではありませんね。
迷われたとき、整理すべきポイントを紹介しますので、ご参考にしてください。

5.住まいのあり方は人それぞれ

気になっているところを全部なおしておこうと考える方、リフォームで快適な生活ができればいいと考える方、また、今の住まいを売却して新たに戸建てゃマンションを購入される方など、一人ひとりお考えが違います。

また、ご家族構成、ご予算、今後の人生設計などでも、住まいのあり方はそれぞれ違ってきます。建て替えかリフォームか、迷われているお客さまからご相談を受けたとき、私は、「どんなことに困っていらっしゃるのですか?」とお尋ねしながら、ゆっくりお話をさせていただいています。

お客さまが望んでいらっしゃること、あるいは気づいていらっしゃらないことを、一つひとつご相談しながら実現していくことが一番大切であると感じています。

6.コンパクトに暮らすことが快適な生活に

ご年配の方の住まいで、今後、家族構成に変化がないと思われる場合、今まで以上に大きくする必要はありません。「家が広くなると寝室からトイレなどの移動も大変ですし、掃除も大変です。お風呂場も広くすれば気分がいいですが、掃除に時間がかかります。バスタブだって大きくなれば、それだけお湯がたくさん必要です」建て替えでもリフォームでも、そんな風にアドバイスさせていただいています。

減築という考え方もあります。

ご夫婦お二人の暮らしで、奥さまが車いすの生活を余儀なくされたためバリアフリーの点からも、平屋に建て替えられました。また、リフオームをするさい、2階建てを平屋に、あるいは建築面積を少なくして、家を小さくすることもできます。

7.建て替えのよいところ

「1階に作業場があったが、商売を辞めたので」
「子供も巣立って、こんなに広くなくていい」
「柱や床に腐った部分があり、シロアリを見たことがある」
「床がきしんで、傾いている」
「リフォームしたいところが、5~6か所以上はある」
「心機一転ー新しい住まいで暮らしたい」

などの場合は、いったん今の住まいを解体し、そこに新たに家を建てる方がいいでしょう。新しい住まいは、気持ちがいいですね。その分費用も時間もかかりますが、間取りも設備も全部、はじめからご自身の希望に合わせて考えていくことができます。

8.建て替えは建物以外の費用も忘れずに

建築費以外に、古い家の解体費用、仮住まいの費用、登記手続きの費用など、お金がかかることを考える必要があります。また、住まいを新しくすれば、カーテンや家具、テレビ、冷蔵庫なども新しいものにしたいという気持ちにもなります。そういった費用も予定しておいた方が安心です。

ローンを組む方は、月々の返済も考えて、ゆとりのある生活を送れるように資金計画を建てることを、ぜひおすすめします。

銀行が貸してくれるお金と、借りても良いお金は違います。

9.リフォームのよいところ

「今の住まいは気に入っているので、なるべくいかしたい」
「あまりお金をかけたくない。できるだけコストをおさえて、快適な住まいにしたい」
「現役引退でライフスタイルが変わりそうなので、それまでに考えておきたい」
「引っ越しをしたり、仮住まいをするなどのストレスはなるべくないほうがいい」

と思われるならば、リフォームのほうがおすすめです。

リフオームのよいところは、今のお住まいをそのまま再生できる点です。ちょっとした設備の交換や、壁などの塗り替えだけでも、新築と変わらないほどの快適な空間に仕上がります。使えるところはそのままにして、使いづらくなったところだけ手を入れるので、工事期間も費用もおさえることができます。

屋根の葺き替え、外壁の塗り替え、キッチン・洗面化粧台・トイレの入れ替えクロスの張り替え、畳の入れ替えなどなど、家全体のリフォームをする方もいらっしやいます。

リフォームの場合、住みながら工事ができます。たとえば、まず寝室だけ先になおして、寝る場所を確保し、そのあとで別の部屋をなおすようにすれば、引っ越しする必要はありません。あるいは、2階のリフォームをしてから、次に1階へ、という方法もあります。ただし、お風呂、キッチン、トイレなど全部リフォームする場合は、一時的に引っ越しが必要になることが多いでしょう。

10.リフォームでは済まないケースも

建物そのものに大きな問題があったり、大幅な間取りの変更が必要なときなと、長い目でみると、リフォームより建て替えの方が向いているケースもあります。特に昭和%(1981)年以前に建てられた木造住宅は、建物の強度に不安がある場合があります。なるべく早いうちに、耐震診断を受けられることをおすすめします。

耐震工事が必要なときは、自治体によっては助成金を受けられるところもありますので、確認してみるといいでしょう。足立区の場合、いろいろな条件がありますが助成金が支給されます。

ただ、制度を利用するには、足立区に登録した耐震診断士による工事監理が必要です。そのため、登録耐震診断士がいる工務店に相談するのが安心です(詳しくは、68頁をお読みください)

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