足立区で『建替え』と『リフォーム』で迷ったら?
長い間、そこに住む家族を大切に守ってくれている家を建替えするべきか、それともリフォームするべきか、2つの選択肢で悩んだときに「どんな判断をすればいいか」は切実な問題です。
築30年、40年も共に過ごしてきた愛着のある住まいだからこそ、簡単には決められないものです。
それに、家族構成や今後のライフステージなど、住む人の状況によってベストな選択は異なってきます。
今回は、両者の特徴をさまざまな視点から徹底比較し、迷ったときの判断ポイントをお伝えしていきます。
目次
1. 築30年、40年でリフォームをお考えの方
木造住宅では、一般に外壁のひび割れや建てつけ、雨漏りなどの家の不具合が頻繁にみられるのは、築30年、40年の頃といわれています。
このタイミングでリフォームをお考えになったときの、メリット・デメリットをおさえておきましょう。
(1)リフォームのメリット
まずはリフォームのメリットをご紹介します。
① 建替えより割安。2/3くらい
リフォームは、基本的に建物の基礎はそのまま使うため、建替えよりも割安です。既存の家を解体してゼロからスタートする建替えよりも工期が短い分、人件費もかかりません。あくまで目安ですが、およそ建替えの2/3ほどで済むでしょう。
② 愛着のある家を残せる
リフォームは、家を壊さず残しておけます。築30~40年にもなると、初めて引っ越した日のこと、子どもが生まれたときのこと、子育てに奮闘した日々…など、住まいのどこを見渡してもさまざまな思い出が詰まっています。跡形もなくなる建替えと違い、リフォームなら愛着のある家の雰囲気を残すことができます。
③ 住んだままでリフォームできる
住んだままでも工事が可能なリフォームなら、仮住まいの賃貸物件を探す手間、引っ越し作業に追われる心理的負担もありません。
仮住まいの費用がいらないため、建替えと比べると出費がおさえられます。
(2)リフォームのデメリット
リフォームのデメリットを見ていきましょう。
① 大きな間取りの変更が難しい
リフォームは、建物の基礎部分をそのまま使うため、「階段の位置を変えたい」「柱をなくして一続きの大空間にしたい」など、大がかりな変更は難しいです。
リフォームでは、住まいの強度を弱めるような主要な柱や壁を撤去することはできません。
② 同時に何箇所もリフォームすると割高になる場合がある
築30年を過ぎると、リフォームしたい箇所も増え、同じタイミングになることもあるでしょう。
「同時に何箇所も」とリフォームの範囲が広がると、数百万円以上もの費用がかかり、割高になるかもしれません。
特に、水回りや外壁・屋根リフォームが重なると、費用も高額になりやすいです。
③ 基礎部分の経年劣化は防げない
リフォームでできることは、
- 壁や床などの内装の張り替え
- キッチンや浴室など水回り設備の交換
- 構造に影響がない程度の間取り変更
などです。
見た目が新しく変化しても、基本的には基礎部分はそのままで経年劣化を防ぐことはできません。
特に、シロアリが発生したことがある家は、木材が腐って基礎に大きなダメージがある可能性が高くなります。
今後30年以上も長く住み続けたい希望があるなら、リフォームよりも建替えをおすすめします。
2. 築30年、40年で建替えをお考えの方
築30年、40年にもなれば、「いっそのこと新しく家を建てようか」と建替えをお考えになる方もいるでしょう。
ではここから、メリット・デメリットを見ていきましょう。
(1)建替えするメリット
まずは、メリットについてです。
① 新しい家に住める
生活圏やご近所付き合いが変わることもなく、慣れた地域にいながらにして、新しい家に住むことができます。
ほかの土地に移り住むケースと比べると、心理的な負担が軽減されるでしょう。
また、部屋数や部屋の向き、階段の位置、壁紙のデザイン、使いやすい水回り設備など、こだわりや理想を家族と話し合いながら楽しい家づくりが可能です。
昔と比べると、建築資材は機能性・デザイン性共に優れています。新しい家は、きっと高い満足が得られるでしょう。
② 子ども世代、孫世代に残せる家がつくれる
建替えで新しくなれば、住まいとしての寿命はこれから数十年も先までの長い期間となります。
新しい家は資産価値も高まり、子どもや孫世代にも財産として残せるでしょう。
一方、メンテナンスされていない築年数の古い家は、相続しても「老朽化がひどくて住めない」「建替えしなければならない」と子ども達の負担も大きくなることがほとんどです。建替えで新しい家になれば、子ども達へ大きな贈り物にもなりそうです。
③ 土地に合った間取り、土地を十分に活用した住まいができる
足立区は、狭い敷地、台形や三角形などの土地など、住宅を建てにくい土地が多い場所です。
「土地が狭いなら階数を高くすればいいのでは?」と思うかもしれませんが、土地条件によっては階数制限が設けられている場合もあります。
30~40年前の住宅は、その時代に合った良さはあるものの、現代の暮らしにはマッチしていないことがほとんどです。
アナログの手書き設計だった昔と違い、今は、パソコンで立体化して設計段階から完成イメージを掴むことも可能。
より、お客様の理想に近づけることができます。
足立区で長い歴史を持つ工務店の建替えなら、施工実績も豊富。古い時代にはなかった提案力と技術力で、土地の特性に合わせた家づくりが可能です。
④ ずっとお付き合いする業者を選べる
家は、「建てたら終わり」ではなく、長く住み続けるためのメンテナンスとなるリフォームが欠かせません。
「住まいとリフォーム」は切り離せない関係にあります。
大手ハウスメーカーのなかには、細かな工事は利益に結び付かない事情から、リフォームに難色を示す業者もいます。
そこで建替え時に、今後のメンテナンスでリフォームを受けてくれる工務店を選ぶことで、安心して住み続けることができます。
地元工務店の良さは、地域密着しているところです。たとえ小さな工事でも、お客様の要望があれば、すぐに駆け付けて相談に乗ってくれるフットワークの良さもあります。
(2)建替えするデメリット
次にデメリットについてです。
① リフォームより費用がかかる
建替えは、リフォームと比べるとコストは高くなります。
新築といっても土地代はかかりませんが、既存住宅の解体・撤去作業の費用が必要です。
既存住宅を撤去したあとに、土地整備もしなければなりません。
ゼロからのスタートのため、工事期間は長く、人件費も多くなるでしょう。
それに、基本的には新築ですから、不動産取得税や固定資産税などの各種税金もかかります。
② 建替え中の仮住まいが必要
建築中の仮住まいが必要になります。しかし、数カ月間だけの短期入居では借りづらいケースも多いです。
一般的な賃貸物件は2年更新で、できるだけ長期間住んでくれる人を求めているからです。
“仮”だとしても、賃貸物件を借りるには、敷金や礼金、仲介手数料、前家賃、保険など数十万円もの初期費用がかかります。
また、これまで戸建住宅に住んでいた人にとって、短期間とはいえ、集合住宅の住み心地が悪くストレスとなることもあるでしょう。
(3)建替えできない住まい
古い時期に建築された物件の場合、建替えできないケースもあります。
① 建替える法令上の制限
法令上の制限から建替えできないことがあります。
建築基準法は時代の流れにともない、内容が少しずつ改正されています。
改正前の法律に基づいて建てられ、現行の建築基準法を満たさず建替えができない物件を「再建築不可物件」といいます。
特に、多いのは「敷地が道路(幅員4m以上、もしくは6m以上)に2m以上接していないと家を建てられない」という接道義務を満たしていない再建築不可物件です。
- 道路から細い小道を通って奥まったところに家が建っている
- 間口が広くても前面道路の幅が4mに満たない敷地
などの条件がある古い家は、再建築ができない場合があります。
前面道路が4m未満の場合、道路幅が4m以上になるように敷地を道路として提供する“セットバック”という方法で再建築ができる可能性もあります。
ただ、敷地面積がその分狭くなり、建替えると今より小さな家になるかもしれません。
どうしても再建築が難しければ、骨組みまで改修する大がかりなリノベーションという方法もあります。
柱や骨組みは残しつつもまるで新築のようになりますが、補強費用が高くつくでしょう。
3. 建替え?リフォーム?その判断基準
建替えとリフォーム、メリット・デメリットを細かく比べても、どちらにすべきか迷うものですよね。
そこで、判断基準となりそうなポイントを紹介します。
(1)その家にあと30年以上住む!
まずは、「あとどのくらいここに住むのか」を明確にしてみてください。
① 一つの目安は30年。それ以上住むなら建替えがおすすめ
建替えするかどうか…、その一つの目安は30年です。
30年は長い期間なのでライフスタイルが大きく変わるでしょう。
ただ、家族構成が大きく変わっても「ここに長く住み続けていきたい」という未来へのビジョンがある場合は、建替えをおすすめします。
「建替え・リフォーム」で迷う頃は、見た目も結構古くなっているでしょう。
リフォームは、そんな見た目の古さはカバーできますが、すでに弱くなっている骨組みを復活させることはできません。
目に見えるところだけ新しくなっても、壁や床で覆われた内部はますます劣化していきます。
今、リフォームに多額のお金を費やしても、数年後に建替えする結果になれば、経済的に大きな負担です。
長く住み続けるプランがあるなら、建替えを考えてみましょう。
② 2,000万円の住宅資金があれば建替え?
住宅資金として「どのくらい費やせるか」という予算を立ててみましょう。
住宅資金として「2,000万円」を出せるなら、リフォームも建替えもどちらも可能です。
2,000万円もあれば、室内だけでなく、間取り変更や外観も含めて、家全体をフルチェンジする総合的なリフォームができます。
しかし、リフォームに高額費用をかけるよりは、家の寿命がグッと延びる建替えの方が最終的にお得です。
(2)20年後は老人向け施設で暮らしたい
20年後くらいには今の家から引っ越して、老人向けの施設で暮らすという老後のビジョンを描いている方もいるかと思います。
将来的に、ほかのところへの引っ越しプランがあるならリフォームが向いています。
将来的に、老人向け施設に移り住む場合、そのときまでにまとまったお金を貯めておかなくてはなりません。
今、建替えに多額のお金をかけるよりも、お金の節約ができるリフォームが得策です。
(3)お子様、お孫様世代に残す
将来的に、今の住まいをお子様やお孫様に残したい場合、建替えという選択肢が向いています。
親御様が元気なうちに建替えておくことで、将来的にお子様やお孫様の負担が減ります。
二世帯、三世帯住めるような建替えなら、今からでも家族みんなで一緒の生活も可能です。
大家族になれば金銭的な負担が緩和できることはもちろん、子育てなども協力でき、お互いが助け合って暮らしやすくなるというメリットもあります。
4. 世代別!建替えvsリフォームの選択
次に、世代別に「建替え」と「リフォーム」の判断ポイントを見ていきましょう。
(1)50代、60代
50~60代という世代は、子育てがひと段落する頃という方も多いでしょう。
そんなタイミングでの建替えとリフォーム。どのような視点で考えればいいでしょうか。
① 健康寿命を延ばそう
子育てに一区切りがつく頃でも、50~60代はまだまだ仕事や趣味などパワフルな毎日を過ごせる世代です。
人生100年時代といわれていますから、これから数十年もの人生が待っています。
そこで大事なのが介護や医療がいらず、何かに制限されずに過ごせる“健康寿命”です。
「住まいと健康」の関係はとても深く、建替えやリフォームなど家の環境を変えて健康寿命を延ばすことを考えましょう。
② 人生最後の日まで、自分の世話を自分でする
病気で介護が必要になれば、頼りになるのは家族の存在です。
しかし、「家族に迷惑をかけたくない」と考えている方も多いかと思います。
「人生最後の日まで自分の世話を自分で」という視点で建替えやリフォームを考えてみるのもおすすめです。
- ゆったり湯船に浸かれる浴室にする
- 段差をなくしバリアフリーにする
- 急こう配だった階段を緩やかにする
- 階段は危険だから平屋にする
など、高齢になっても負担が少ない家にすれば、家庭内での事故も起こりづらいでしょう。
浴室やバリアフリーはリフォームもできますが、階段の位置変更や撤去などは建替えがおすすめです。
③ 建替えとリフォームで悩む前に、健康な生活を
建替えやリフォームで悩む前に、まずは「健康でいること」を大事にしましょう。
体が不調で通院、病気が悪化して手術や長期入院…など、病気になると医療費がかかります。
医療や介護にお金を費やす分を建替え・リフォームに回せれば、もっと機能性が高く、健康的に暮らせる快適な家に建替えやリフォームができます。
④ 暖かい家は健康寿命を延ばす
断熱性に優れた暖かい家は、健康寿命を延ばしてくれます。
社会問題にもなっている「ヒートショック現象」をご存知でしょうか。
特に冬に起こりやすい現象で、家のなかの温度差で血圧が急変動し、心筋梗塞や脳梗塞の引き金になるといわれています。
「暖房のきいた部屋」と「暖房がない部屋」との温度差が激しい断熱性が低い昔の家に起こりがちな現象です。
温度差をなくす家づくりで、健康寿命が4歳も延びたという分析データもあります。
建替えはもちろん、リフォームでも断熱性を高めることは可能です。
健康寿命を延ばすため、「暖かな家」で健康的な生活を考えてみましょう。
(2)30代、40代
子育て世代ともいわれる30~40代。建替えやリフォームは、どんな視点で考えればいいでしょうか。
① その家に何年住みますか?
まず考えたいのが今の家にあと何年住むかという点です。
転勤などで、将来的に引っ越す可能性があるなら建替えよりもリフォームがいいでしょう。
現段階で「長く住みたい」と考えているなら建替えの方がお得になる場合もあります。
② 『築30年、40年の住まい』をリフォームするなら、20年後の住み替え・建替えを計画しておく
年数だけで考えると、築30年、40年は老朽化が目立つ頃です。
でも、メンテナンスが適度にされてきた家なら老朽化も著しくなく、リフォームでも対応可能でしょう。
子育て中は何かとお金がかかるため、リフォームの方が節約につながります。
大きな間取り変更がなければ、リフォームでも今後20年ほどは快適な暮らしができるでしょう。
ただ、基礎部分は衰えるため、「20年後の住み替え・建替え」を計画しておくことをおすすめします。
③ 人生100年時代。最後の日まで自宅で生活したいなら、建替えも選択肢
人生100年時代なら、30代、40代はまだまだ人生の半ばにも到達していません。
しかし、今の住まいに愛着を感じていれば、「人生最後までここで過ごしたい」という考えにもなるかと思います。
「終の棲家」として考えているなら、建替えをおすすめします。
- 足腰が弱まる老後に向けてバリアフリーに
- 温度差で体調を崩さないように断熱性をアップ
- 生活動線をスムーズにする間取り
など、老後に向けた工夫は建替えで叶います。
また、段差をなくすバリアフリーは子どもの事故防止にもつながり、生活動線の短縮は育児中にもメリットがあります。
築年数が古くなると、家庭内の事故のリスクもあるものです。
建替えは、「自分達の終の棲家」という未来、そして「安心した子育て」という現在にも対応できるでしょう。
まとめ
築30年、40年頃は、建替えとリフォームのどちらかを考えるタイミングです。
コスト面なら圧倒的に「リフォーム」の方がお得です。
しかし、現在だけでなく、将来的な目線でも判断することが大事です。
今後も長く住み続ける場合、結局建替えしなければならず、最終的に不経済になることもあります。
そして、建替えやリフォームの前に考えてほしいのが健康寿命を延ばすことです。
ご自身やご家族みなさまが健康的に生活できれば、医療費や介護費の心配もしなくて済み、住宅資金にもできます。
予算や家族の将来など、幅広い視点でベストな選択を考えてみてくださいね。
- 【最終更新日】2023年09月15日 16:02:04
- 【投稿日】2023年09月15日 16:02:04